「メスを入れない整形手術」は、一世を風靡しました。まぶたが垂れ下がってくる眼瞼下垂でもそのようなことは可能なのでしょうか。
今回は「切らない眼瞼下垂術」に注目してお話していきます。
<何をもって「切らない」とするのか~メスを使わない方法について>
非常に興味深いことに、実は、「切らない眼瞼下垂術」というのは定義があいまいなものです。
私たちは、「切らない眼瞼下垂術」というと、「まったくメスをいれないで行う手術」を想像します。しかしこの理解は必ずしも正しくはありません。
実は、「切らない眼瞼下垂術」には2つの方法があると言われています。
まず一つ目は、糸で瞼を縫い止めて行う方法。この場合、メスを使わないで行う手術であるため、恐怖感がほとんどありません。また、当然のことながらダウンタイムも短くてすみます。
ただしこの方法の場合、持続期間は数年といったところ。そのため、あくまで一時的な対処方法となります。
<「まぶたを切らない」という方向からアプローチする「切らない眼瞼下垂術」>
ただ、「切らない眼瞼下垂術」はもう一つの意味も持ち得ます。
それが、「まぶたを切らないから、『切らない眼瞼下垂術』と名乗っている」というもの。
この方法の場合は、実際にはメスを入れます。ただし、一般的な眼瞼下垂術のときはまぶたにメスを入れるのですが、こちらの場合は結膜側から刃を入れます。そのため、眼瞼下垂術のときにまぶたにつく傷が一切見えなくなる、というものです。傷跡が残らないこと、次の日からでもすぐにメイクができることから、この方法も広く知られています。
こちらの「切らない眼瞼下垂術」の場合、結膜側からメスを入れるということで、高度な技術が必要になります。そのため、美容外科のなかにも、「一部の医師しかできません」としているところもあります。
どちらが良い、悪いとは言い難いのですが、いずれの場合にせよ、「切らない眼瞼下垂術」をしてほしいと考えているのであれば、かかろうとしている病院がどちらの「切らない眼瞼下垂術」をやっているのかを確認することが必要です。不安ならば、それぞれのメリットやデメリット、持続期間、そして料金などを確認するとよいでしょう。整形手術はお金がかかりますし、「顔」にかかわるもの。多少時間がかかっても、納得のいくところで受けるべきものだからです。
<眼瞼下垂術と二重形成手術>
さて、「眼瞼下垂術」と並んで話されることが多いものの一つに、「二重形成」があります。
「二重まぶた」というのは、美女の条件の一つと考えられています。そのため、多くの女性の憧れです。
ただ、眼瞼下垂の場合、二重の幅があきすぎてしまい、不自然に見えることがあります。眼瞼下垂術を受けることで、目がぱっちりと開くようになり、自然な二重を作ることができると言われています。
「切らない眼瞼下垂術」のなかには、「二重にする手術も一緒に行える」としているところもあるので、確認してみるのもよいでしょう。
またその際に、「仕上がりのイメージ図」を、わかりやすく提示してもらうことができるのならばそれが一番よいと思われます。言葉だけの説明では、なかなかイメージがつきにくいからです。
いずれの場合にせよ、目のたるみをとり、美しい目元を作り上げることができるという意味では、眼瞼下垂術は非常に意味のあるものです。自分の納得のできる眼瞼下垂術を扱っている病院を選び、しっかりと説明を受けてから手術に臨みましょう。いろいろな意見はありますが、「顔」というのは、人の印象を大きく左右するものです。自分の目元、ひいては顔全体に自信をもつことができれば、人生そのものにも自信が持てることでしょう。